人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

OuiOui

読中感想「流転の海」/宮本輝 著(新潮文庫)

花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫)

宮本 輝/新潮社

undefined


 既に完結していますが、全9巻に渡る「かなりの」長編小説です。僕は10年以上前に4巻まで読んだのにブランクがあって大分忘れかけていて、昨年からもう一度一巻から読んでいる、というところです。先週、5巻まで読み終わりました。
 戦後間もなくの大阪、尼崎をはじめ、愛媛、富山などを転々とする松坂熊吾一家を中心とした波乱まみれな人生(たぶん)の物語です。途中なので今後どうなるのか分かりませんが、とりあえず前半は滅茶苦茶というか「お前らどうしようもねえなあ」と突っ込みを入れたくなる展開でした。非常にたくさんの登場人物が出てきて1巻とか2巻の人物なんて大分忘れてる。バイオレンス、助平、嘘つき、狡猾な連中が多く、戦後のどさくさってこんなもんだったのかねと思わされます。

 著者のあとがきに「早く終わらせろとのご叱咤をいただき恐縮している」とあります。1982年連載開始で5巻が出たのが2007年、四半世紀かかってまだ完結しないのだからクレームもごもっともです。「生きてるうちに完結してほしい」とかもあったな・・・結局完結したのは2018年なんだそうです。僕は完結したのを知っているので安心して読めますが、リアルに続編を追いかけていた人は大変だっただろうなあ。長編といえば栗本薫の「グイン・サーガ」。130巻越えで未完のまま著者が亡くなってしまいました。著者が象印クイズ「ヒントでピント」に出てなきゃ完結してたかもしれんね。

 宮本輝が「よしっ流転の海を再開するか」とか言い出したらどうしよう。

名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by OuiOui1974 | 2025-01-27 18:59 | 本を読んで | Comments(0)

常に出来心

by OuiOui1974