長野県に住んでいるのですが、一県またいだ場所まで行くのが「割と本格的な旅行」だと思っています。ただ、長野県ってところが比較的大きな内陸県ということもあって、「隣、さらに隣の県」となると例えば山形県・福島県まで入ってしまうのです。逆に三重県・滋賀県・東京都は比較的近い「隣の隣」になるかと思っています。
奈良県の場合は長野→愛知→三重→奈良ですから「本格的」と言ってしまいます。実際には長野→愛知、は中央自動車道のある岐阜県を通過しないといささか不便ではありますが。今回も高速バスで中央道を通りました。ここまで長い前説。

実は薬師寺の模型を作る前は、唐招提寺にずっと行きたかったんです。あれなんでだろうなあ、とくべつ鑑真上人に思い入れがあるわけじゃないんだが。井上靖の天平の甍を読んでみたいと思うのですが古いからか、なかなか手元で読めそうな本が見つかりません。 その唐招提寺にも訪れることができました(薬師寺に近い。歩いて10分くらい離れている)。この金堂、遠くからの写真なのでその辺の寺と変わらないように見えますが、実際はかなり大きいです。

この唐招提寺金堂も8世紀に建てられたとは思えない、しっかりした建物です。今みたいにコンピュータどころかまともな計測機器が無いのに、どうやって建てたんだろう??と思います。昔の大工さんは、現代の人よりも木の性質をよく知って組んでいたんだろうなあ。1000年以上建物が残ることを、本当に想定していたんでしょうか。不思議です。
今回は薬師寺と唐招提寺(西ノ京駅付近)しか回りませんでした。もうバイタリティが無い。20代だったら法隆寺まで行くか、奈良駅まで行って東大寺・興福寺まで回っていたでしょう。 
それでもタクシーは使わなかった。あれは70代になってからのお楽しみ。
いっぽうで、長距離移動は無理せず立派な電車を選びました。時間を捨てて、新幹線ではなく近鉄で。 たとえば名古屋~大阪間だと、新幹線なら40分くらいで行くでしょうが、近鉄だと特急でも2時間はかかります。 そのかわり、

こういう席に座っても切符代は新幹線とどっこいどっこい。特急ひのとりのプレミアムデラックス。※かばんは安っいやつ

後ろの人に「すみませーん倒します」なんて言わんでもいい。僕は行きはアーバンライナーという普通の特急、帰りにひのとりに乗りましたが、どっちも1人席(さすがにひのとりのほうが新しくて立派でしたが)。新幹線のグリーン席よりもいいです。ただ、繰り返すけど速くはないです。近鉄名古屋~大和八木(奈良県橿原市)でお世話になりました。 なんかプチブルみたいなことやってんな・・・紹介してて恥ずかしくなってきました。
そんなこんなで、少なくとも日常を忘れることができました。ただ、せっかく念願の薬師寺・唐招提寺に行けたのにカメラばっかり使っていて、もっと自分の目で見なきゃいけなかったな、という強い反省が残りました。あんまりお寺でスマホ構えるというのも不道徳だったし・・・もう写真はたんまり撮ったので、次訪れるときは、ひたすら見て楽しむようにしたいです。