20年前の記憶：奄美群島本土復帰50年、からの20年

　1953年12月25日、奄美群島がアメリカ統治から日本に復帰しました。それから70年経ったということで、地元では記念式典が開かれた、と新聞にも掲載されていました。本土復帰に尽力した泉芳朗（名瀬市長）の名前を久々に見ました。

　遡ること20年前、2003年は奄美群島本土復帰「50年」。この年の夏、我々夫婦が奄美に移り住みました。

　僕の仕事が決まったのは移り住んでから1ヶ月後の話。本や学校教材の配達の仕事でした。けっこうな重労働、しかも地理感覚ゼロの場所（名瀬市内）をMT車で回るという、初体験の多い仕事でした。

　11月終わりごろ、大量の教科書教材を倉庫で捌いたあと発熱して4日くらい休みました。そのときかな、本土復帰50年の記念式典をNHKで中継していて、ボーっとしながらテレビを見ていました。元ちとせが歌って、石原伸晃がなんか喋ったあとメインの天皇陛下のおことばをいただくシーン、だったような。2ちゃんねるの実況と並行して見ました。

　天皇陛下が来るってことで、その何日か前から島内は全国各地の警察がウジャウジャいました。「島にいる危なそうな奴をとっ捕まえて一時拘束しておくらしい」って会社の上司が言っていましたが、本当なのかな。

　12月になるとクリスマスだか本土復帰の御祝だか分からん雰囲気になって、25日を迎えました。名瀬小学校からMBCラジオの中継をやっていた覚えがあります。南の島でも冬は風が強いし曇りがちだしで肌寒いのに、ずっとベランダで中継していたような・・・島に来るまで、本土復帰のことを知らなかったのですが、このような妙な盛り上がりだけはおぼろげに記憶に残っています。

　熱出してでも仕事に打ち込めると思って（わりと）希望に湧いていた2003年の暮れでした。実際には翌年また心身を壊して仕事を辞めざるを得なかったのですが・・・20年経つと、自分の中でも「苦く甘い思い出」になったりするもんですね。

これは平成15年（2003年）に発行された奄美群島復帰五十周年の1000円銀貨。実際に入手したのは2012年、飯田に来てからですが大事にしたいと思います。

あと、これは2003年12月の名瀬市末広通り。

名瀬市と書いていますが、今は奄美市です。