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税務署でバイトくん(前編)アットホームな黒い河

 かなり長いけど(しかも前・後編)、備忘録として自分のバイト経験を書きます。大学4年の年明け、1996年(平成8年)のことです。

 大学の卒業前にもかかわらず、卒業に必要な単位がそこそこ残っていて、既に就職も決まっていたのに留年とかヤバいと思い、年末まで勤めていた2つの夜勤バイトを辞め、できるだけ試験勉強ができるよう生活を調整し始めました。
 ・・・とは言いながらも、学生の身分でバイトをしないと財布がすっからかんになってしまいます。貯金は積立に回してしまったし、就職したら引越とか車を買うとか、考えなければいけません。
 そんなわけで軽くやれそうな短期バイトを学生課で探して出てきたのが「税務署での事務作業」。名古屋市内のK税務署でした。当時時給が750円で5~6時間程度、交通費は無し。岐阜から通っていると実入りが少なくなってしまいますが、「楽な仕事がいい」という一心で、希望を出して入職しました。

 正職員以外は全員女性でした。確定申告と関係なく在職するおばさんが2人、あとは僕のような短期バイトが4,5人。
 計算のチェックだったり収受印を押したりの単純作業ばかりでしたが、当時申告書の読み方など全く分からず、計算チェックといっても合ってるのかどうかも不明。そして押印も下手くそ。わりとデタラメにやっていたのに叱られた記憶はありません。
 作業中のお喋りは最小限でしたが、担当課内の雰囲気は悪くなかったと思います。女子に囲まれてちょっと嬉しかった。まあ一人二人、男がいたほうがよかったなというのも本音ですが。
 お昼は概ねK税務署の近くにあるミスタードーナツに行ってました。本を読みながら過ごしました。何を読んでいたかはもう覚えていない。正職員の方がたまに昼飯一緒にどうだ、と誘ってくれてご馳走になったこともあります。なぜか近くの区役所食堂に行ったりとか・・・そこで署の話をしようとすると「(シーッ!身元がバレる!)」と静かに諭されました。その時、大人の事情を知ったような気がした。

 勤めて1ヶ月近くのところで、課長補佐から「お前は遠いところから来ているのが可哀そうだから、近所の税務署を紹介してやる」と、自宅のある岐阜県のT税務署への転属を斡旋してくれました。ちょうど車が用意できたところで、通勤はかなり楽になります(時給は変わらなかったはず)。使えないバイトを追い出したいだけだったかもしれませんが、当時は心遣いに感謝しつつ転属を受け入れました。
 個人的には確かに通勤に時間はかかったものの、課内ののんびりした雰囲気(まあ申告期前だからそうだったわけですが)が気に入ってたので、たった1ヶ月在籍の職場でも退職は寂しい気がしました。T税務署への転属は、おそらく週末程度の間隔で済んだはずです。2月中旬、ちょうど申告期直前の頃でした。

 T税務署での話も(掲載できる程度に)続きます。

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by OuiOui1974 | 2023-02-03 18:08 | 今までのまとめ・回想録 | Comments(0)

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