勉強は好きではありませんが、受験対策の類になると稀に火がつくことがありました。
90年代前半当時、大学入試直前対策の王道と言えば「赤本」でした。マンガ本サイズの小さな問題集(※)に過去題が載っているやつ。ページの冒頭にはその大学の案内が載っていて、キャンパスを歩く自分を想像したものです、気持ち悪いか(インターネットなんてない時代だから、赤本のモノクロページですら貴重な情報源だった)。
受験の年、正月からその赤本をひたすら解きまくりました。差し当たって2つの大学(私学)の赤本、受験する学部それぞれの3年か4年分。4学部受験する場合、4冊真面目にやりました。
受験時間もぴったし合わせて、学習机で受験会場を想像して、緊張しながら赤本を解きました。普段はルーズな生活を送っていて、年末までダラダラと勉強ごっこしてただけのくせに、この時だけは忠実に縛りプレイでした。
ひととおりやったあと同じ問題を2度解くこともありました。これは意味がないかもしれませんが、その大学の受験形式を頭に叩き込むには十分でした。
良くも悪くも試験は相性で、記述式の割合が多いともうダメだし、過去似たような問題を解いたらラッキーなわけです。これは偏差値とか模試の結果ではさっぱり分からない。僕の場合、国語の大問で過去に解いたことのある類似問題が複数出ました。逆に赤本を解いてもまったく歯が立たない学部もあって(これは僕の学力が及ばなかったと思うけど)、色々でした。
大学入試だけでなく、過去問や模擬問題は簿記試験対策でも縛りプレイでやりました。もはや問題を解く行為を身に付けるためにやっていたようなものです。
本試の問題形式が大幅に変更されていたらパニックですがそういうこともなく、過去問等でパターンを知っておくのはとても意味があることだったんだなと思います(もっとも、過去問対策すらできない資格試験も経験して、全て不合格でした。その程度の熱度だったのでしょう)。
職場で「試験受からなかったらお前クビ」とか言われない限り僕が何かしらの試験を受けることはないと思いますが、万が一何か試験を受けるハメになったら、頑張って過去問までやれるところまでやって、縛りプレイに臨みたいです。
(※)昔の赤本はB6判でしたが、やっぱり小さかったんだね、2004年あたりからA5判になったようです。