今年の5月はいつもより気温が低かった(ような気がする)ためか、日常に身体を合わせるのがちょっと大変でした。もともと僕は5月、9月といった季節の変わり目にあまり強くなくて、身体だけでなく気持ちも不安定になりがちです。本来5月は過ごしやすい時期のはずなのですが、不思議なものです。
今から18年前、2004年の春にうつ病になりました。数週間、仕事を休んだのですが、その後処方された向精神薬が効き過ぎて躁(そう)状態になりました。それがちょうど5月ごろ。
ずっと喋り続ける、誰彼隔てず話しかける、異様なまでに自信が漲ってくる、といったことが続きました。小学校のグラウンドで野球していた子供たちに混ぜてもらったこともあります。あのとき横にツマがいてくれたからまだしも、一人で子供の輪に入っていったら間違いなく「声かけ事例」になっていたはずです。あと、誰もいない会社の倉庫でニヤニヤしながら湧き出てくるアイデアを頭の上に描いて独り喋るとか・・・ハイテンションというより気が触れた感じだったのに、自分を制御できませんでした。
元気になったように見えてもとくべつ体力知力が上がったわけでなく、いずれガス欠するものだったのでしょう、6月の終わりくらいまで躁状態だったのが、盛夏の頃から再び心が急降下して、やがて働けなくなりました。以降しばらく、まともに仕事を続けられるようになるまでに何度も失敗することになります。
今の会社に入って10年以上経ちますが、5月だるいわと思いながらもなんとか続いています。今年はちょっとヤバいかなと思う時もありましたが、ここ最近は身体が気候に馴れつつあります。
30代前半の苦しかった時と何が違うのか・・・若い頃は手足に仕事がまだ身に付かず、空回りしていたとか、気分の切り替えが下手だったからかな、と今は思います。年を取って(さらに)忘れっぽくなったのが、結果としていい方に向いているのかもしれません。
この類の話は今までにも何度か書いた覚えがあります(ジジイになると同じ話を繰り返す)。いつかまた心がダウンしてしまうかも・・・と思うとあまり暢気なことを言ってられないし、過去を振り返って戒めなければ、という気持ちにはなります。1日1日を丁寧に過ごせるよう、心がけていきたいものです。
とりあえず、明日は金曜日。それだけでうれしい(そんなに仕事が嫌というわけではないが)。