裏庭

我が家には裏庭があります。

もともと前の家主が増築を考えて空けていたスペースで

結局増築することもなくそのまま裏庭となり

僕らが住んでからも空いたままです。

今はヒメイワダレソウ（リピア）が生い茂っています。ひめこ庭。

雑草も生えるので、今後どう活用していったらいいのか悩みどころです。

もう部屋はいらないし・・・。

梨木香歩の「裏庭」（新潮文庫）を読みました。

これを手に取るのは2回目。最初は2000年だったと思います。

僕もまだ20代後半、書店員をしていた頃でした。

最初の10数ページで展開が分からなくなり、

途中からページをめくるだけで、読んだわけじゃないです。

ファンタジーものが全く受け入れられない、

というのもあったのかもしれません。

時は過ぎ

あの頃まともに読むことができなかった「裏庭」を

ちゃんと読んでみたくなり、

再度購入して慎重に読み始め（人物相関図もメモしたり）

なんとか読了までたどり着きました。

残念ながら今回も

この「裏庭」という物語を理解こそすれ

楽しめたというにはちょっと距離がある読後感になってしまいました。

同じ著者の「西の魔女が死んだ」（新潮文庫）は

その世界観に浸ることができたのですが、

僕がもう現実主義のジジイだからか

「裏庭」の幻想世界へ柔らかな発想をもって

物語に入っていくことは、難しかったです。

もっとも今回が初読のようなものでしたので

もう一度読んでみたら

その世界の広さ深さに嵌っていくのかもしれません。

星野源が作詞した宮内優里の「読書」という曲にある、

「目が覚めるとそばには　活字の星が夜に浮かぶ」

そんな体験をしてみたいものです。