先日、求人関係のセミナーに出席して
社会保険労務士さんの話を聞いてきました。
そのなかで、当の社労士さんが
「私は30歳の時点で引きこもりだった。
その人間が今社労士法人を立ち上げて運営している。
だから、今引きこもりでもやる気があれば大丈夫だ」と語っておられました。
求職者が引きこもりなど、外に出る気力が弱い方にとって
経営者がそういう経験のある人なら心強い、と思うかもしれません。
しかしよく聞くと
この先生はその引きこもる前に社労士と行政書士の資格を取得していたようで
正直心の中でズコーッってなりました。そりゃ大丈夫って思うわなって。
事務資格で簿記とかFPとかだと、さすがにそれだけでは就職には直結しないし
社労士や行書だって取得すなわち起業開業は無理ですが
引きこもり→起業→すごい!!というのと路線が違う気がします。
8士業(弁護・税理・司法・社労ほか)有資格者は
引きこもりとは分けたほうがいいと思いますが・・・。
*
引きこもりというか、仕事をしていない期間が長いと
それはそれで貴重な時間でもありますが、ハンディも大きいです。
僕も延べ2年3ヶ月の無職期間があって
(再就職活動する期間もあれば、一日中ゲームばっかりやってる期間もあった)
生涯年収、社会保険加入期間、そして立場などで
企業生活を順風満帆に進んできた方に比べて大きく遅れをとっています。
残念ながら覆せない事実。
だからといって
仕事を早く見つけたほうがいい、とはあまり思いませんし
人生は長いのだから疲れたときは十分休むべきです。
ただ、それを無駄な時間だと思わないでほしい。
「引きこもり」という、貴重な体験をしているんだ、と。
そう思えないと、それこそただのハンディになってしまう。卑屈なままになる。
休んじまったけど、まあその分少しジジイになっても働くか、とか
贅沢しなければいいか、とかの泰然とした(あきらめでもいい)構えでいたい、と
僕自身は思うようにしています。
職業に貴賎がないように、その人の立場で価値など決まるわけじゃないです。
どんな立場だっていい奴も悪い奴もいますしね。
家に篭っていると邪念が絶えることはないですが
それでも来るべき時に備えて、気力を養ってほしいと思います。